転職は人生にとって大きな問題です。今日決断してすぐに実行できるものではありません。新卒で就職する場合と全く違うノウハウが必要です。転職は多くの人が初体験です。あなたも何をどうしていいのかわからないと悩んでいるのではないでしょうか。
そこで、転職活動の進め方について全体の流れを紹介します。まずはどんなことをどのような順番でしなければならないのか理解することから始めましょう。
転職活動の心構え
まずは、転職する際の気持ちの持ち方、考え方についてお話します。「自分の仕事を変えるのだから、そんなものは必要ない」と思ったら大間違いです。あなたは多くの人の支えがあって行きていられることを忘れてはいけません。
家族の協力をとりつける
一人暮らしをしているなら関係ないかもしれませんが。配偶者(妻や夫)がいる場合はあなたが転職することへの理解を取り付けなければいけません。
失業期間が長くなれば、経済的に家族に支えてもらうことにもなります。家に応募している会社から電話がかかってくるかもしれません。あなたの不在時に電話がかかってきた場合、家族に対応してもらうことも必要になります。
「内定をもらったのに妻に反対されて断念した」というウソのような笑えない話もあります。あなたの最大の味方で理解者が家族なのです。失業期間中は精神的な支えにもなってくれます。まずは家族に転職の理解を得られるようにしましょう。
職場への影響は最小限に
自分の仕事はきちんと片付ける。仕事の引き継ぎも行う。あなたが居なくなっても困らないように準備しておきましょう。勤続年数が長ければ長いほど職場への影響は大きくなります。
会社を辞めるということは今の会社に対して何らかの不満を持っている場合が多いですよね。だからといって会社に対していい加減な態度をとっていては転職は成功しません。
あなたが応募した会社が今まで勤めていた(勤めている)会社に電話することがあるからです。履歴書や面接でも判断に迷う場合、以前勤務していいた会社に電話してあなたがどんな人が聞いて参考にします。そのとき、あなたが問題ばかり起こしていると良い返事をしてもらえません。
また、周囲に迷惑をかけてても何も思わない人は次の職場に行っても同じような行動をとります。「新しい職場に行ったらきちんとやるよ」と思ってる人は、大抵の場合、そのとおりには出来ません。人間は態度や考え方は急には変えられないのです。そして居づらくなってまた転職する。負の連鎖にはハマってしまいます。「周りの人に迷惑をかけない」は社会人としてのマナーなのです。
転職活動は在職中にするのか退職後にするのか
転職活動をいつするのかは大きな問題です。どちらの方法をとるにしてもメリット・デメリットがあります。
在職中に就職活動をする場合
メリット
・収入が確保されているから生活に困らない。
・時間をかけてじっくり仕事探しができる。
・失業への不安がない。
・自分でやる手続きがない(少ない)
デメリット
・情報収集に使える時間が少ない。
・面接や試験にすぐに対応できない場合がある。
・内定をもらってもすぐに出社できないので不利になる可能性がある。
・転職活動していることを会社に隠す必要がある。
退職後に就職活動をする場合
メリット
・就職活動に自由に時間を使える。
・急に面接が決まっても対応できる。
・内定が出たらすぐに出社できる。
・資格や新しい知識を覚える時間ができる。
デメリット
・収入がなくなるので生活で不安がある。
・退職後の手続きは全て自分でしなければならない。
・ブランクが長くなると身につけた技術が衰え、採用側の評価も下がる。
・仕事のないことへの焦りから、次の職場に対して妥協しやすくなる。
・生活が不規則になり、自堕落な生活になる場合もある。
それぞれに一長一短があり、どちらがいいともいえません。
一番いいのは仕事をやめてすぐに次の職場で働くことです。経済的、心理的にも不安はすくなくなります。
でも、どうしても今の会社には長くいられない。貯蓄に余裕があるので多少無職の期間が長くても大丈夫という場合もあります。その場合でもブランクが長くなるのは不利です。本格的な就職活動は退職後にするが、情報収集は前もって始めておくのは有効です。
あなたにあった方法を選んで下さい。
転職活動のスケジュール
あなたの置かれた状況によっては多少前後する場合はありますが、おおまかな転職スケジュールはこのようになります。
在職中に転職活動する場合の流れ
情報収集
↓
応募
↓
面接・試験
↓
内定
↓
退職準備・手続き
↓
退職
↓
入社
働きながらのため思うような時間をとれません。情報収集・応募・面接・内定の期間が長いのが特徴。何年もかけて行う人もいます。今すぐ退職の意思がなくても、よい仕事を探して情報収集だけはしている人もいます。退職後すぐに次の会社に就職すると健康保険・年金・税金などが次の会社に引き継がれるので自分で行う手続きが減ります。
退職後に転職活動する場合の流れ
退職準備・手続き
↓
退職
↓
社会保障の手続き
↓
情報収集
↓
応募
↓
面接・試験
↓
内定
↓
入社
在職中に情報収集をしている人と、退職後に就職活動を始める人がいます。応募したりするのは退職後に行うとしても、情報収集は初めて置いたほうがブランク期間を少なく出来ます。
退職すると、失業保険・健康保険・国民年金・税金などの手続きをすべて自分でしなければなりません。すぐに手続きを行ったほうがよいものが多いので、就職活動と並行して行います。
ブランク期間が長いと会社は嫌がる傾向があります。できれば1年以内の転職を目指しましょう。
まとめ 次は何をすべきか考える
このように社会人になっての転職活動は、新卒の就職活動とは大きく異なります。仕事を探すだけでは終わらないのです。それでも多くの人が転職するのは今の会社ではやっていけないと感じたり、新しい会社に魅力を求めているからなのです。転職にはいくつかの手順がありますが、ひとつひとつは難しい問題ではありません。次は何をするべきなのか確認しながら、新しい人生に歩み出して下さい。