転職者は新卒者と違って入社時期は決まっていません。人によって都合は違いますよね。だからといって「いつでも入社できる」というわけではないのです。
採用されやすい時期とそうでない時期があるのです。もちろん景気や会社の業績、業界によって違いはあります。一般的な傾向としては時期によって会社の採用意欲が高い時期とそうでない時期があるのです。
なぜ内定されやすい時期とそうでない時期があるのか考えてみましょう。
なぜ内定時期にばらつきがあるのか
なぜ企業は新規採用だけでなく中途採用するのでしょうか?
ズバリ。人員の補充と増員のためです。
増員は規模を拡大したり、新しい部署を立ち上げるときに行われることが多いです。企業の都合によって変わってきます。でも、補充にはある程度のパターンがあるのです。補充があるということは、辞める人がいたということ。辞める人の多い時期を知れば補充の時期もわかる。補充の時期を知れば、内定の出やすい時期がわかるというわけです。
退職者が多い月には法則があった
退職者が多く出る月は6月と12月です。なんだかわかりますね。ボーナス(賞与)の時期です。企業のブラック・ホワイトに関係なく。あなたが会社をやめようと考えたとき。いつ辞めようとするでしょうか?
「ボーナスを貰ってからやめよう」と考える人が多いのではないでしょうか。
3月も退職者が多い月です。定年退職を迎える場合。誕生月で辞める場合と年度末で辞める場合があります。年度末で辞める場合は3月に集中することになりますね。9月締めの企業では9月で辞めることになります。
つまり。3・6・9・12月が退職者が多く出る月なのです。偶然にも3の倍数になってますね。覚えやすいのではないでしょうか。
求職活動は余裕をもって始める
退職者が集中すれば企業も補充をかけなければいけません。定年退職はいつ退職するのかわかります。自主退職の場合も数ヶ月前には退職の意志を会社に伝えます。退職者が増える時期に合わせて前もって募集をかけます。
求職活動には早くて1ヶ月。長くなれば半年かかることもあります。退職者の出やすい時期にあわせて求職活動を始めれば内定が出やすくなる可能性が高くなります。
内定の出にくい時期もある
内定が出やすい時期があるということは、出にくい時期もあるということです。
4月と8月です。
4月は新入社員の教育に忙しい時期です。ゴールデンウィークまでには新人教育が一段落するところが多いですが、長ければ5月まで続きます。その間人事担当者は新人教育に忙しくなります。その間は中途採用をとる余裕はありません。一年で最も内定が出にくい時期なのです。
ゴールデンウィークがすぎると内定は増える傾向にあります。
8月は長期休みがあります。企業によってはばらつきはありますが。盆休みを一定日数確保している企業は多いです。大企業ほど休みは長くなります。人事担当者やエージェントも休みをとります。その間は選ぶ作業も止まります。だから内定が出にくい時期になるのです。
まとめるとこのようになります。
採用されやすい時期
1月:○ | 2月:○ | 3月:◎ |
4月:✕ | 5月:△ | 6月:◎ |
7月:○ | 8月:△ | 9月:◎ |
10月:○ | 11月:○ | 12月:◎ |
6月に退職者が多く出る場合。補充の人員が配置されるのは7月になるでしょう。6月中には内定が出ていなければなりません。5月には面接を行うとすれば。4月には応募しておきたいところです。会社の事情やエージェントとの付き合い方次第で長くも短くもなります。一応の目安として2,3カ月はかかると覚えておいた方がいいです。ゴールデンウィークや夏休み、年末年始を挟む場合は時間がかかるのでスケジュールを前倒しすることも必要です。
まとめ
もちろん、原則として中途採用者はいつ入社してもかまいません。会社としては入社月を限定したりはしません。でも現実には採用のされやすさには時期によって差があります。
本当に優秀な人であればいつでも採用されます。そうでなければ、確率の高くなる時期を狙うというのは作戦のひとつになります。時期を意識しすぎるあまり準備不十分なまま転職するのは本末転倒です。でも内定のでやすさを自分でコントロールできる要素もあるという一例です。転職活動のスケジュールを立てる際の参考にしてください。